NZ Wine News
ニュージーランドワインニュース

ワイパラを拠点とするワインメーカー、エクリプシス・ワインのジェス・マヴロマティス氏は、ナチュラルワインのブランド拡大のため、顧客への直接販売に注力している。

ジェスは自身のブティックワインを日本とオーストラリアへ輸出しており、ニュージーランド全土の独立系ワインショップやレストランでも取り扱いがある。変わりゆく世界に適応するため直接販売の選択肢について調査を進めている。

「私のワインを直接販売することに力を入れたいので、インターネット販売について調べている。さらなる柔軟性と顧客との繋がりを求めており、あらゆる選択肢を検討中」

ジェスは、ロックダウン時のワイン造りの経験をこれまでで最も奇妙なヴィンテージだと説明する。今年のワインを造るため、全てリモートで決断を下さなければならなかった。

「ロックダウン中もワイナリーで過ごすこともできたが、家族と離れ離れになるには長過ぎる気がした。ワイナリーを拠点にする代わりにインターンの助けを借り、家に果汁サンプルを届けてもらったり発酵中の写真をたくさん撮ってもらったりしながら醸造工程をなんとかこなした。私にとって重要なのは味わいと視覚であり、今年のワイン造りはまさに新しい経験だった」

ロックダウン前に完売していたワインを日本へ輸出、またロックダウンが始まったばかりの頃にはオーストラリアへ出荷を行った。ナチュラルワイン市場は特に日本で急速に成長している、とジェスは話す。

「酸化防止剤を含有していない自然派製品の需要が非常に高い。私達のブドウは化学物質を使用せず、自然発酵を行っている。人々はナチュラルワインを試すことに夢中になっている」

今年3月、ジェスのワインを扱うニューヨークのディストリビューターが決まりかけていたが、コロナ禍がアメリカを襲ったため交渉は保留となっている。

「できれば将来的にこの契約は勝ち取りたいが、当面はニュージーランド国内の顧客を増やすことに重きを置いて取り組んでいく」

ジェスは現在、経費削減のため契約を結んでいる醸造施設にて自身のワインを生産しており、将来的に自社設備を整えることを計画している。

「今後は小さな施設を所有し、週末は直接顧客と対面したいと考えている。しかしながら今現在はワインの生産量を徐々に増やし、オンライン販売を開始することに焦点を絞っている」

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