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ニュージーランドワイングローワーズは、ワイン生産者達に葡萄生産過多への防止策として、収量のアドバイスを初めて行った。
同団体によると、2010ヴィンテージでは、ヘクタールあたり8トン以下に抑えるべきだと発表した。これは、過去数年の10トンという数字を下回る。また、2008年ヴィンテージより、バルクワイン(瓶詰めされずに輸出されるワインで、輸出したワインを海外で瓶詰めされるような大量生産のワイン)とすることによって、高品質ワインの産出国である“ニュージーランドワイン”のブランド名を下げかねないとして警鐘を鳴らしており、2008年は28万5千トンだった収穫量を26万5千トンに減らすようにしている。
チェアマンであるスチュアート・スミスは、シャンパーニュ地方で同様の問題を抱えているものの、生産者達は収量減少に対するアドバイスに同意していないことから、その法律化の必要性すら出ているという。ニュージーランドでは、生産量の法的規制には乗り出す意向はないものの、収穫量に関して各生産者が、自社のブランドワインとして利益の出る商品を産出するための生産量を計算し、造りすぎないようにすることが大切だと指導している。
また、スミス氏は、2009年のバルクワイン輸出高は、前年までの5%から20%と4倍にふくれあがっているが「これは小売店が即席の新ブランド・ワインを作り、バルクワインを売りさばく機会を増やしているだけ」とコメントしている。
しかしながら、新規開拓している市場の2年先を見越して生産量をコントロールするようなワイナリーには逆効果だという声もあるものの、既存の市場に頼っているワイナリーは、キャッシュフローで躓かないためにも、このメッセージを真摯に受け取る必要がありそうだ。