NZ Wine News
ニュージーランドワインニュース
27.10.2006
ハーゾック・ワイナリー、アメリカ市場から撤退へ

マールボロの有名ブティック・ワイナリーであるハーゾックであるが、アメリカからの同姓ワイン生産者の警告を受けて、同市場から撤退することを決定した。

ハーゾックのオーナーであるハンス&テレス・ハーゾック両氏は、ヨーロッパと北部アメリカにおいて、先に国際登録してあるバロン・ハーゾックというブランド名と衝突するためだ。

しかしながら、ハンス&テレス・ハーゾックの両氏は、オーストラリアとニュージーランドのマーケットにて自社ブランド名を引き続き使用することを強く望んでいる。バロン・ハーゾック氏は現在、アメリカのユダヤ人コミュニティ向けにコーシャ・ワインのみを製造しているだけである。

ニュージーランドのハーゾック氏は、一家がスイスにてワイン醸造に携わり始めた1481年より、自分の名字をラベルに使い始めた歴史があり、今回の事件を『悲しい出来事だ』とコメントしている。

テレス・ハーゾック氏によると、この事件は去年6月に端を発し、バロン・ハーゾック氏の弁護士が、ニュージーランドのハーゾックの卸し業者に、アメリカ国内における販売を中止するように要請した。また、同氏は、ハーゾック・ワイナリーはブティック・ワイナリーであり、ターゲットとするマーケットも違うことから、要請にも揺るがない姿勢を示していた。同時に、オールド・ワールド・ワイン市場に対して、いつも敬意を払い、真摯な態度で接してきたため、今回このような事態に発展するとは思ってもいなかったという。今回の市場撤退により、$100,000の超過コストが出るという。

ハンス&テレス・ハーゾックの両氏は既にイングランドへ飛び、ハンスのラベルでリリースすることを決定したが、これらのコストは全て、ブティック・ワイナリーのカバーできるコストやプライドに大きな影響を与えた、としている。
「ラベルを変えると言うことは、心因的なダメージも大きい」とテレス・ハーゾック氏はコメントしている。

【参考:ハーゾック・ワイナリー】
http://www.nz-wines.co.nz/?module=Winery&action=Detail&id=c0241

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