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セントラル・オタゴ産ピノ・ノワールに完璧なワイングラスのデザイン構想のための視察と、地元のワインメーカー関係者向け試飲を目的として、グラスメーカーとして著名なオーストリアのリーデル社社長のゲオルグ・リーデル氏がヨーロッパからニュージーランドにやって来た。地元のワイン専門家とワイン醸造家約20名との合同インタビューをこなした後、参加者は14種類のリーデル社製ワイングラスで自社のワイン試飲を行なった。
「ワインを満喫するにはワインの味と性格に適合するグラスを使うのが不可欠である。グラスの中でワインがどのように演じ、どう舌に感じるか、またグラスの形状での味の変化に集中するように、参加者にお願いした。セントル・オタゴは世界的にも良く有名な最高のワインの産地であり、特にピノ・ノワールはその彩りと繊細さで非常に人気がある高品質なワインなので、新たなワイングラス造りのモデルとして選定した」とリーデル氏は言う。
セントル・オタゴで長年ワイン造りに携わり、当地でのパイオニアとして知られているアラン・ブラディ氏は、氏が造るワイルド・アイリッシュ・ピノ・ノワールの味を14種のワイングラスで試飲後の感想は「グラスそれぞれが異なるワインを味わっているように作用した。私自身としては、一つのデザインが特に際立って素晴らしかった」。
ニュージーランド・ワイン生産者協会会長でバノックバーン・カリック・ワイナリーのオーナーののティーブ・グリーン氏は、「リーデル社の企画する特別ワイングラスシリーズは、これまでバーガンディ・グラスやシャンペーン・フルートなどがあり、セントラル・オタゴワインの名声が世界的なアイコンとして並べなれ、セントラル・オタゴのピノ・ノワールの時代が来たことを象徴する重要で出来事である」と言う。
クイーンズタウンへの訪問は初めてのリーデル氏は、「すっかりこの地域美しい町並みとピノ・ノワール魅了されてしまった。セントラ・オタゴのピノ・ノワールのような素晴らしいワインは、最適のグラスに入れて味わって飲まれるべきだ」と述べた。ゲオルグ・リーデル氏は彼の父親同様に、260年の伝統を持つ世界的に有名なワイングラス製造のリーデル社を引き継いでおり、特定地域のワインとスタイルにそぐうグラスデザインをしてきている。同社はカルベネ・ソーヴィニョン、シャルドネ、シラズ、ピノ・ノワールなどとそれぞれにグラスを様々な形、大きさで製造し、世界各地で使われている。
「地球の反対側からわざわざこちらまでやって来たリーデル氏のセントラル・オタゴワインに対する愛情が当地のワイン製造者や葡萄製造者の心を一つにした。リーデル社のように非常に影響力がある会社がセントラル・オタゴのピノ・ノワールは特徴と価値あるワインだと気づき、その為のグラスをデザインしてくれると言うのは、ワイン造りは30年と短期ではあるがセントラル・オタゴ地域にとって、誇りに思える歴史的なことである」とはグリーン氏は喜びを隠せないようである。
オーストリア生まれのクオーツ・リーフのワインメーカー、ルディ・バウワー氏は、今回のリーデル氏の訪問に際し、高品質なワインを作っている当地の貢献に対する大きな国際的な評価だと受け止め、これからもリーデル社とグラス作りに向け主要要素を確認する作業をするのを非常に楽しみにしている」と語る。
試飲会への参加者はそれぞれのグラスの評価をし、どのグラスが自社のワインの味を一番引き立てるか点数をつけ、それが最終的に集計され、2つのグラスのデザインが際立った高得点を獲得した。「ピノ・ノワールに最適なグラスは、丸みがあり、底が球根のように膨らみで、上に行くと薄くすぼまっている形状になっているおり、このグラスは口内でワインの流れを特別な方向で止め、ワインの味を良くする」とリーデル氏は解説した。リーデル・セントラル・オタゴ・ピノ・ノワール・グラスは2014年にハンコックスワイン&スピリッツ社から販売予定。