ニュージーランドワイン総合サイト

アメリカズ・カップ開催中、ニュージーランド・ワイン業界は輸出市場として2番目に大きいアメリカで、自国ワインのプロモーション活動に精力を注いでいた。「（最終的なレース結果は除外視しても）サンフランシスコではチーム・ニュージーランドの存在を利用しない手はなかった」と、ニュージーランド・ワイン生産者協会で世界マーケティング部長を務めるクリス・ヨーク氏は語る。アメリカズ・カップ開催中、同協会事務所のサンフランシスコ・スタッフの助けを借り、ニュージーランド・ワインと食材を振舞い、試飲と啓蒙活動イベントを開催した。「通常アメリカ人は年間2週間ぐらいの短い休暇しかないので、ニュージーランドを訪れるのはなかなか難しい。その代替案としてニュージーランドをアメリカに『持参』してみた。」

チーム・ニュージーランドのベース基地となっていたサンフランシスコ湾のウォーターフロントで開催されたニュージーランド・ワイン”マスタークラス“にはアメリカ全土とカナダからの約25社からのワイン商社・メディア関係者が参加した。参加者はアメリカズ・カップを大型スクリーンで観戦しながら「本当のニュージーランド」体験として、マオリ族のダンス・パーフォーマンス、食事，39種類のニュージーランド・ワインが振舞われた。さらに2日目は、参加者はボートに乗り込み、レース観戦を楽しんだ。イベントが終わるころには、参加者は全員「ニュージーランド・ワインに改宗していた」とヨーク氏は述べる。

「今後はニュージーランド貿易経済促進庁やニュージーランド政府観光局と協力し、このイベントからの成果をさらに広げ、アメリカが最大のワイン市場となるように努力したい。現在アメリカ市場には約100社以上のワイナリーが輸出している。今後の5年間で、現在ニュージーランド・ワインの最大市場であるオーストラリアを抜くとの予想している。事実、これまで第二のワイン市場だったイギリスを昨年アメリカは既に追い越している。2013年6月末までの一年間に約4340万リットルのニュージーランド・ワイン（市場価格で約2億8400万ドル）がアメリカに輸出され、イギリス市場には4760万リットル（同2億7600万ドル）であった。アメリカ市場ではワイン価格が高いことだけでも大きなプラスポイントであり、アメリカに焦点を当てる大きな理由の一つでもある。またニュージーランド・ワインはまだアメリカの主要分野への浸透率が低いため、今後の潜在的成長を大いに期待できることもその理由である。
イベントの成功は、参加者の感想からも判断できる。大多数は非常に好意的で、ニュージーランド・ワイン地域の優れた点を理解し、ワインの多様性に非常に関心を示している。」とヨーク氏は付け加える

ニュージーランド・ワイン生産者協会では、イベント参加者に事後追跡をし、ニュージーランド・ワインの新製品情報を流し、ワインの魅力を伝えるイベント開催の援助をしている。