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2014年のブドウ収穫に向け、ワイン業界では臨時収穫要員募集の宣伝を開始している。業界のオンライン求人サイト、ワインジョブオンラインを運営するヘザー・バターズビー氏は「9年前に当社がこのサイトを開始して以来、臨時ブドウ収穫要員採用関連広告は順調な伸びを示している。通常、求人広告は8月から掲載されるが、年間を通じて求職する人は存在する。収穫スタッフは3月半ばから約6~8週間、毎日12時間、毎週7日間の労働となる。ニュージーランドの葡萄生産者のおかげで、ニュージーランドはその名声を世界に響かせる素晴らしいワインを生産し、世界各地からワイン醸造家とワイン醸造見習いの職を求め、名だたる地域でのワイン作りに参加したいと思う人が訪れるのは当然のことだ」、とバターズビー氏は語る。
外国からの労働希望者には残念なことだが、法律でも認められているように、雇用者はニュージーランド人を優先的に採用している。その上、ワイン収穫作業員は最低でも2年間の同種労働経験も必須で、これはニュージーランド人でさえ、最初の仕事をありつくのは困難だ。「生産が増加するにつれ、マーケティングや輸出運送の専門知識を持つ人材が必要となってきている」とバターズビー氏は言う。
ブドウ栽培やワイン醸造の資格コースを提供する教育機関が、ブドウ収穫時期には通常の教室での勉強を一休みし、学生が実際に就労体験が出来るようなプログラムを組むと、ワイン業界にも学生にとっても双方の利点となるであろう。
ちなみに、リンカーン大学で葡萄栽培とワイン醸造研究の学士プログラムのコーディネーターを務める、スー・ブラックモア氏は「ネルソン・マールボロ工科大学の免状取得コースの学生は2学年度、学位取得目標の学生は3学年度にブドウ収穫時期に就労体験を積む」と言う。マールボロ・ヴィントナーでワイン醸造家のミゲル・ガルシア氏は、「収穫時は大変だが、一年で一番良い時期だ。ラパウラ・ワイナリーは15名の正規労働者がいるが、2014年の収穫時にはこの他に30名の臨時労働者を雇うことにしている」と述べる。ガルシア氏自身も2010年に臨時収穫作業員として同社で働き始め、その後正規社員として採用された。収穫作業員の約16パーセントはニュージーランド人だが、昨年はスペイン語圏やアメリカ、ブラジル、イタリア、ドイツ、中国、タイ、チェコ共和国などからが大半を占めていた。「収穫経験を持つ人を採用しているが、ニュージーランド人なら、良い推薦状を持っている人はどんどん応募するのを勧める」、とガルシア氏は言う。
オンラインの求人広告サイト「Seek」によると、マールボロ地域の求人広告は、ワイン業界での労働者需要の伸びの影響で、先月44パーセント上昇した、と発表している。マールボロ地域で募集された85件の求人広告のうち、臨時収穫作業員の仕事は26件であった、と同サイトは報告している。