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最近ホークス・ベイで開催されたワイン・オークションで、素晴らしいワインの出品と参加者の気前の良さという理想的な組み合わせが予想を超えた成果を上もたらした。
今年で26回目となるホークスペイのクランフォード・ホスピスへのオークションではなんと20万ドル超の売り上げとなり、これまでの記録更新となった。ニュージーランド各地から640名以上のワイン愛好者が集い、ワイン、美術品、ワイン体験など様々な出品のオークション前にワイン試飲も楽しめるイベントとなった。
今回のオークションを運営したアナベル・タプリー・スミス氏は、「ホスピスを支えたいと願う人とレアものの出品をオークションでせり落としたい人たちが交わった絶好の機会だった。今回のオークションには非常にレアなワイン体験が競売品として出されていたので、売上高の記録更新になるのではないかという憶測はあったが、これほどまでに、オークションの参加者が寛大で、これ程の高値で入札してくれるとまでは予想をしていなかった。これまでの売り上げ記録を大きく上回る＄202,000の売り上げとなった（ちなみに、昨年の売り上げは$180,000。）この金額全てクランフォード・ホスピスに寄付され、このオークションからの募金は年間最高個人寄付贈与額ともなった」と述べる。
今回のオークションに出品されたもので、特に目玉品となったものは：
・旅行代理店とホテルの出品の太平洋の島ヴァヌアツでの12泊の宿泊と航空券、二人分。
・ホークス・ベイでのワインイベント。（$14,300で入札）
・ホークス・ベイの著名な彫刻家、ベン・ピーアス氏のコルテン鋼製の作品、Aspect 1（NZ$11,000で入札）。
オークションはホークス・ベイ・オペラ・ハウス・プラザと隣接の大テントで開催され、オークション会場とワイン・テースティングの行き来を容易にしたことも、今回のイベントの成功に繋がった、と前記のタプリー・スミス氏は言う。
クランフォード・ホスピスの最高経営者のジャニス・バイフォード・ジョンズ氏は、「心優しい人がオークションへ参加があり、感激した。ホークス・ベイでワイン造りの従事する人、関連企業スポンサーのみならず、ニュージーランド全域から集った人、企業や組織の人々からの圧倒的な応援とオークション参加で今年も、多大なご寄付を賜ることが出来た。クランフォード・ホスピスの関係者を代表し、オークションに関わった皆さんに、私たちのホスピスを運営する資金をご提供下さり感謝の意を表したい。」と結ぶ。
今年の売上金の一部は、ホスピスの運営資金の他にも医療担当者と看護婦雇用にも回される。クランフォード・ホスピスで、マーケティングとファンド・レイジングを担当するナタリー・ヴァン・ドート氏は、「イベントからの寄付は、私たちには不可欠だ。これまで予算的に不可能であったホークス・ベイ地域での追加サービスの提供が可能となる。ホスピス運営には年間$620万かかり、そのうち＄340万はホークス・ベイ地域医療保健委員会からの援助金を受けている。一日換算で$7700、つまり年間＄280万が募金で賄われている。オークション活動とサポートして下さる方がいるのは、非常に幸せなことだ。」と言う。
バービッチ・ワイン・ホークス・ベイブドウ畑の地域マネジャーをつとめるトニー・スミス氏は、同社の代表として今回のオークションに参加した。「今年の5月、実父が亡くなる前の数週間をクランフォード・ホスピスで過ごした。その時の体験からも、今回のオークションは個人的にも意義深いものになった。会社を代表しての参加ではあるが、クランフォード・ホスピスに恩を返すことができて、光栄に感じる。ホスピスの組織とそれを支えるスタッフの方々は実に素晴らしい、という言葉に尽きる。ホスピスに入る人とその人たちの家族が、どういった環境にいるのかを十分に理解し、驚くほど暖かく、細かいところまでの気遣いを持って接してくれた。これ以上ない、と言うほどのケアを父は受け、私たち家族も、好きなだけ父と一緒に居られるように配慮してくた。だから私たちが望むような形で父の最期を看取ることができた。ホスピスのスタッフの方は、父の面倒を最期まで心を込めてみてくれた。病院のように、見舞い時間のような時間や規則に縛られず、自宅でいる様に好きな時に、好きなだけ、父と最後の時間を過ごすことが出来たので、辛い時間ではあったが、辛さを可能な限り軽減できるように図ってくれた。父が亡くなる数日前には、彼の兄弟がベッドの横で話をしていると、お見舞いの人へとスタッフの人が飲み物を運んできてくれた。そんな気遣いが、とても嬉しかった。」と幾分個人的ながら、ホスピスでの実体験と彼の感想を述べた。