NZ Wine Regions
ニュージーランドワイン地域情報
Nelson
ネルソン
南島の北端にあるこの絵に描いたような地域は、長い日照時間、災害の少ない穏やかな沿岸の気候、水はけの良い半肥沃な土壌に恵まれている。
NZ Wine Regions
ぶどう栽培地域情報
2020年
地域別
ぶどう栽培面積
[総面積]
39,935 ha

地域別ぶどう栽培面積 (Ha)

マールボロ
27,808
ホークス・ベイ
5,034
セントラル・オタゴ(ワイタキ)
1,989
カンタベリー/ノース・カンタベリー
1,369
ギズボーン
1,191
ネルソン
1,102
ワイララパ
1,039
オークランド
319
ノースランド
71
ワイカト/ベイ・オブ・プレンティ
12
ネルソンは、確立されたピノ・ノワール、シャルドネ、ソーヴィニョン・ブラン、アロマティック品種、さらには新導入された見事な品種によるワインをも生み出している、小規模な生産地域である。

その豊かな作物や果樹園として名高いネルソンのワインのルーツは、ドイツ人入植者がワインを生産するための最初のブドウの木をこの地域に植樹した、1800年代半ば始まる。
1970年代にパイオニアとして設立されたサイフリードやノルドフといったワイナリーは、今でもこの地域の産業の中心となっている。

ネルソンには活気に満ちた芸術とカフェ文化があり、多くのワイナリーのセラードアではその文化を強く感じることができる。 コンパクトなこの地域では、ほとんどの訪問者は自転車に乗って、様々なワイナリーを一日で見て回っている。
サブリージョン

モウテレ・ヒル
都市の西側に向かって、青々としたモウテレ・ヒルはワイメアよりもやや暖かく湿っており、砂利を含む粘土質の土壌はワインに濃厚さと口当たりの良さを与えている。 ピノ・ノワールはきめ細やかなタンニンを含み、シャルドネは複雑さと深みを持ち、そしてソーヴィニョン・ブランとアロマティック品種はミネラルに富んでいる。 ここはネルソンの初期のパイオニアが最初に植樹をした場所であり、今日でも最上級ワイン産地として残っている。
ワイメア・プレインズ
このサブ・リージョンを体よく言い換えるなら、ワイメアはマオリ語で「川の庭園」という意味を持つ。 穀物や果樹園、ホップが耕作可能なこの伝統的な地域では、大部分でネルソンの昨今開拓されたヴィンヤードが拡大されている。 砂利質の沖積土壌と穏やかな海洋性気候の影響によって、ワインは華やかな芳香を持ち、モウテレのものよりもライトでフレッシュなスタイルになっている。 ピノ・ノワールは香り高く、シャルドネは芳醇で表現豊かであり、アロマティック品種には奥底に感じられるさっぱりとしたミネラルと共に力強さがある。
ワインスタイル&植樹データ
ネルソン 品種別植樹データ (ha)
ソーヴィニョン・ブラン
566
ピノ・ノワール
220
アロマティック品種
207
- ピノ・グリ
(143)
- リースリング
(40)
- ゲヴュルツトラミネール
(24)
シャルドネ
96
ソーヴィニョン・ブラン

よりエレガントでこの品種固有となる味わい特徴がよく見られる。愛らしいテクスチャーにミネラル感を持ちながらも酸が立ち、南国果実的なふくよかさにハーブのニュアンスが感じられる。

ピノ・ノワール

ムーテレ近辺ではややウェイトのある、ワイメアではアプローチしやすい特徴をもつピノ・ノワールを産するネルソンは、表情豊かで香しい、熟れた細かいタンニンと複雑味のある深みが特徴のワインとなる。

アロマティック品種

リースリングやピノ・グリ、ゲヴュルツトラミネールはニュージーランドでも最も評価を受けている品種で、引き締まった酸味とふくよかなフレーバーが特徴。スタイルはサブリージョンの気候によってさまざま。

シャルドネ

深み、エレガンス、そして、複雑味。これらはネルソンのシャルドネが持つ最大の特徴であり、秀逸なまでにピュアで凝縮感のある果実味が特徴。最上級ワインは長期セラーに耐える。

地域データ
植樹面積
1,170 ha
国内生産割合
3%
気候条件と土壌
年間平均日照時間
2,405時間
年間平均降雨量
970mm
気候条件

ネルソンの保護的な地形は、強風から守るようにできている。海に近いことによって、他の南島地域よりも温和な気温であり、霜のリスクを軽減されているが、秋雨が時々問題となることがある。

ほとんどの日が良い天気に恵まれ(基本的にニュージーランドで最も晴れの多い地域)、昼夜の気温差が激しく厳しい気候が単一品種の個性を引き出し、さらに長い日照時間が果実味の純度を際立たせている。

土壌

この地域の土壌は、粘土質基盤の上に、広く砂利質のシルトローム層が広がっており、高い保水力を持っている。この2つのサブ・リージョンは、土壌構造がわずかに異なっている。

ワイメア平野のシルト土壌からなるこの沖積平野は、一般的にライトで美しいワインを生み出している。
対照的に、重い粘土質基盤を砂で覆った土壌の下に広がる、風化した古代河川の砂利のある緩やかに波立つモウテレ・ヒルは、ワインに奥深さと豊かさを与えている。

過去10年間 地域別生産データ
地域別生産量(t) 2011 2012 2013 2014 2015 2016 2017 2018 2019 2020
ノースランド 111 92 130 210 203 92 121 113 319 269
オークランド 1,464 1,220 789 1,392 824 1,267 934 787 1,585 1,249
ワイカト/ベイオブプレンティ 118 7 12 63 ND 18
ギズボーン 14,450 15,590 15,567 16,192 17,280 15,944 16,337 13,000 16,238 18,959
ホークス・ベイ 35,533 32,793 38,829 44,502 36,057 42,958 33,679 41,061 37,173 43,247
ワイララパ 3,598 4,271 4,798 5,743 3,559 5,049 3,822 4,592 4,390 4,472
マールボロ 244,893 188,648 251,630 329,571 233,182 323,290 302,396 313,038 305,467 343,036
ネルソン 7,854 6,129 7,777 10,494 6,777 10,028 8,540 9,120 12,370 11,572
ノース・カンタベリー 9,485 7,079 8,348 10,962 5,395 12,170 8,240 11,157 8,534 9,861
セントラル・オタゴ 7,104 8,115 8,407 10,540 8,951 9,177 8,324 11,358 11,868 8,515
ワイタキ・ヴァレー 170 41 114
その他 48 50 159 363 16 3 579 347
統計合計 324,591 263,944 336,337 429,669 312,387 420,356 382,409 404,399 398,564 441,640
ソースは全てニュージーランドワイングロワーズの統計より
単位は全てトン