NZ Wine Column
ニュージーランドワインコラム
第141回コラム(Apr/2014)
ニュージーランドは美味しいものだらけ!
Text: 岡嘉彦/Yoshihiko Oka
岡嘉彦

著者紹介

岡嘉彦
Yoshihiko Oka

「ニュージーランドワインを毎日飲みたいから!」と言っても過言ではない程この国のワインの素晴らしさに魅せられて、数年前から移り住んでおります。大学卒業後は、カリフォルニアにあります某ワインメーカーにて勤務し、その後レストランにてお客様へ直接ワインの素晴らしさを伝えてきました。今現在は、シェフとして、ワインと料理のマリアージュ(最高の組み合わせ)を追求すべく、ここNZで毎日新鮮なNZ食材と向き合っております。少しでも多くの方に、NZワインとNZ料理の素晴らしさをお伝えできれば幸いです。

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ニュージーランドと聞いて連想されるものといえば、ラム、キウイフルーツ、はちみつ、ワイン等々、美味しいものが沢山でてきますね!今回は、美味しいニュージーランドワインとニュージーランド料理について皆さんにお伝えしたいと思います。

“ワイン”と聞くとまだまだ難しく考えてしまう方も多いかと思いますが、ここニュージーランドでは、皆が難しいことは何も考えずに、とにかく自分の好きなワインを好きな料理と一緒に自由に楽しんでいます。

暑い夏にはキンキンに冷やした白ワインをお肉料理と一緒に飲むのも良し、白は魚料理、赤はお肉料理などと型にとらわれずに、「自分はこれがいい」という飲み方、食べ方をすることが一番大切なことだと思います。

例えるならば、ワサビ入りのお寿司を好む人もいれば、サビ抜きを好む人もいますし、お寿司と一緒にお茶を頼む人も入れば、お水が良い人もいるのと一緒ですね!(例えにちょっと無理があったでしょうか…)

そしてニュージーランドでワインを楽しむのであれば、何といってもワイナリーで飲むのが一番!テイスティングは難しく考えずに、自分好みのワインを見つける一つの手段。ニュージーランド人は皆気さくでとってもフレンドリーですので、ワイナリーでテイスティング中に何か些細なことでも質問すれば、一つ一つ丁寧に、ゆっくり説明してくれます。

お気に入りが見つかれば、ワイナリー併設のレストランなどではグラスでもボトルでも注文OKなので、是非ニュージーランドの大自然の中で素敵なお料理と一緒に楽しんでみて下さい。私の場合は、写真のように、いつも『プラッター料理』を頼みます。

どのワインにも相性のよいフィンガーフード(チーズやサラミ、ディップ、焼きたてパン)が沢山出てきますよ!ワインを楽しんだあとは、折角なのでヴィンヤード(ブドウ畑)を見学してみてください。

時季があえば、収穫前の葡萄を間近で見ることができます。ワイナリーツアーといって、実際に造り手さんが案内してくれる所も多いので、時間があれば是非参加してみてくださいね。

あと、お薦めなのは、地元のBARやレストランを訪れて、地場のワインを楽しむこと。ニュージーランド料理といえば、まずは『ラム』料理ですね。

この写真は私の作った『ラムシャンク』です。どのお店でも、なかなか日本ではお目にかかれない程の、とってもボリューミーなサイズのものを提供しています。またそれぞれのお店において、ラム独特の臭みを上手に消しているので、どこで食べてもとっても美味しいですし、ワインの香りを邪魔しません。

続いてお薦めなのが、鹿肉=Venison料理です。鹿肉の場合は、まわりを軽く炙って、カルパッチョにして前菜として提供するお店をよく見かけます。

写真の料理は、トッピングにヌードルを揚げたものを乗せています。このようにニュージーランドには、アジアン・テイストとニュージーランド・テイストを融合させたフージョン料理が数多く存在しており、日本ではあまりないスタイルの、ワインと料理のマリアージュが楽しめます。

鹿肉をメインで食べるとしたら、『溶岩焼き』という、自分の好みの焼き加減で楽しめるスタイルも最近ではポピュラーですよ。

魚介類のお勧めには『ブラフ・オイスター』、『Mussel=ムール貝』、『キングサーモン』、『Prawns=大海老』、、などがあります。特にこの『ブラフ・オイスター』はニュージーランド産の牡蠣!日本の牡蠣とはまた違った味わいで、ワインとの相性もピッタリです!

ムール貝はニュージーランド産の白ワインで蒸した料理が最もポピュラーですが、パスタにしてもとても美味しく召し上がれます。この料理にはやっぱり白ワインですかね?!

そしてなんといっても外せないのが『フィッシュ&チップス』ですね!南島では、巨大なサーモンを釣り上げようと、時季になると大勢の人が河へ出かけます!

ここ、ニュージーランドでは、一般の人が出入りできる公共のエリアでの飲酒は法律で禁止されているので、「ワインを飲みながらのんびりと釣り」という訳にはいきませんが、釣った魚は皆豪快に家で捌いています。

冒頭にも述べましたが、これらの食材と共にワインを飲まれるときは、難しく考えずに、「これを飲んでみたい!これを食べてみたい!」というものを注文してみるのが一番だと思います。

ニュージーランドワインは品種も多く、それぞれが個性的な味を出しています。ワイン初心者の方にとっては、最初は葡萄品種が暗号のように聞こえるかもしれませんが、「美味しい」と感じたワインの品種を覚えておくと、次にオーダする際に失敗しないかもしれませんね。例えば、「シャルドネ」「リースリング」「ピノ・ノワール」等々。

また、ニュージーランドにいらした際には、北島と南島のワインを是非飲み比べてみてください。同じ品種でも、結構味が大きく違うものですよ。北島は温暖で暖かく住みやすい気候ですが、南島は雪も降りますし、一年を通じて涼しいエリアです。そういった「地域=気候の差」から生まれる味の違いなどもニュージーランドワインの楽しみ方の一つですね!もちろん、作り手さん達の努力も大きく影響しています。

今後とも一人でも多くの方に、ニュージーランドワインとニュージーランド料理の素晴らしさを体験して頂き、ファンになって頂けたら幸いです!

2014年5月掲載
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