NZ Wine Column
ニュージーランドワインコラム
第41回コラム(Feb/2007)
あのニュージーランドワインが日本に上陸
Text: にしまきたかこ/Takako Nishimaki
にしまきたかこ

著者紹介

にしまきたかこ
Takako Nishimaki

神奈川県出身、東京在住。留学や仕事で訪れた欧米濠の国々で出会ったワインをきっかけに、本格的なワインの勉強を始める。日本ソムリエ協会認定ワインエキスパートを取得してまもなく、NZワインと出会いその魅力にはまる。もっと日本人にNZワインを知ってもらいたいという思いが強くなり、現在は某大手IT企業に勤務しながら、ワインセミナーやティスティング会を開催し、二束わらじで活躍中。第一印象でかなりの酒豪と間違えられることが多いが、本当にそうなれたら、もっと多くのワインと出会えて幸せだろうなと憧れたりもしている。

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2007年2月28日から3日間、東京ビックサイトにて開催された「スーパーマーケット・ショウ」にでかけてきました。お目当ては、このウェブサイトでもおなじみのFallen Angelの出展です。このワインの造り手であるストーニーリッジ・ヴィンヤード(Stonyridge Vineyard) は、オークランドからフェリーで30分のワイヘキ島にあります。

昨年5月に訪問させていただき、ワインを樽から瓶に詰めるという作業の前日の忙しい時にもかかわらず、歓迎していただいた思い出の深いワイナリーです。

その時にお世話になったヴィンヤード・マネージャーのクリスさんや、奥様の香奈恵さんをはじめ、オーナーのスティーブン・ホワイト氏が、今回のスーパーマーケット・ショウのために来日していたのです。

4人で展示ブース内の小さなテーブルを囲んで座り、テイスティングをしながらお話をうかがいました。

この度、日本での販売代理店が決まり、この春からはデパートの店頭などでフォーリン・エンジェルのリースリング、ソービィニョン・ブラン、シャルドネ、ピノ・ノワールを手に取ることができる予定だそうです(フォーリン・エンジェルのワイン詳細ページはこちら)。前回訪れた時にワイナリーのテラスでいただいた、フォーリン・エンジェルのソーヴィニヨン・ブランが強く印象に残っていました。ニュージーランドを代表するマールボロ産のソービィニョン・ブランには素晴らしいものがたくさんある中でも、これはすごいなあと感動した白ワインです。

元々は、ワイナリーに併設されているレストランで、ハウスワインとして楽しむために造っていたのですが、長い年月をかけてお客様の意見を取り入れながら改良を加えていったのが、このフォーリン・エンジェル・シリーズだそうです。

この4品種の生産地はワイヘキ島ではなく、それぞれにニュージーランドの各代表的産地で造られています。どの品種のワインの味わいにも共通しているのが、豊かなフルーティさ、気の利いた酸味、様々なアロマが重なる複雑味を兼ね備えたトータルなバランスの良さだと思います。テイスティングの素直な感想は、「白も赤もみんなおいし~」。どれが一番かは由来からも想像できるとおり食事に合わせやすいので、料理とワインのマリアージュ次第で、どれも一番になり得ます。

造り手自身もフォーリン・エンジェルのポテンシャルの高さを、ヴィンテージが新しくなる度に実感されるそうです。スティーブンさんやクリスさんのこのワインへの自信や情熱が伝わるお話を聞けて、とても素敵なひと時を過ごすことができました。もうすぐこのワインたちが日本に登場し、素晴らしいニュージーランドワインが店頭で手に取れる機会が増えることがとても楽しみです。

2007年3月掲載
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